A special thanks to you.

【.0】Will I receive a reply from you if I send you a message?
 今日の天気は曇りだった。
 まるでボクの気持ちを映しているようで、何だが儚いものを感じる。



【1】My drowsiness went away.
 kobaxの小部屋は2003/05/22にweb上に名乗りを上げた。gooの簡単な設定でHPを製作し、まずは日記をたどたどしい手つきで書き上げる。もちろん見てくれるお客さんは一人としていない。ボクはその当時、他のHPさんと仲良くしていたわけではなかったので、しばらくは毎日自分の足跡だけが残るような、そんなどこにでもある小さな伏魔殿サイトだったわけだ。まぁそれもしょうがないことだなぁと思っていた。こんなメインコンテンツも無いHPに興味を引いてくれるわけは無かろう。
 一つ、当時のボクには目標があった。それは「KanonSSを書いてみたい」というもの。少し前に「KanonSSこんぺ」という大きなコミュニティでの企画があったことを知っていた。小説が好きなボクは、AIRをすでにプレイしており、またKanonもプレイし終わったはずだ。一度だけ、一生懸命書いてみたい。小説家なんて夢のまた夢と思っていただけに、HPでSSというものを公開して皆さんに見てもらえる、それだけで満足出来るように思った。
 そして書き上げた『A piece of flower』。「Kanon-SSLink」に登録したのは、HPを立ち上げてから一ヶ月経ったか、そのくらいの時期だったはずだ。途端に閲覧者が増えて、ボクは正直仰天した。感想メールまでいただき、おお自分にはやっぱり才能があるのだと舞い上がったのを覚えている。
 それから2年近くが経ち、二度の改装をし、今に至る。ボクはもう一度自分の処女作を読み直してみた。
「…………あは」
 当然、今になってみれば拙い作品だったなぁと思う。一度文章は校正したのだが、それでもとても今現在の作品、例えば『ほんとのひかり』には及ばない、実に陳腐な内容ではある。けれどそれを見てボクが笑みを溢したのは、やはりその当時の一生懸命さが蘇ってきたからだ。情熱とでもいうのか、そういったSSに対する直向さがある。今のボクにそれがあるのか、と問うてみると、あるもののこの時には及ばない、と思う。何事も、初めての情熱は忘れてはならないものだ。
 それはHPのほうでも言える。今でこそhit数もそれなりに上昇し、前とは比較にならないほどの閲覧者がいてくださって、同時に常連さん・お友達も増えた。とても嬉しい事であり、ボクはそれを大切にしていかなければならない。けれども、ボクの中ではどこか緩みがあったのではないか、と言われると否定できないところがある。いつからか更新は途切れがちになり、そしていただいた感想やコメントにも無難に返してはいなかったか。無下に、とはまでいかないと思う。けれどそれに近いものがあったのではないかなぁ、なんて感じるわけだ。何事も、初めての紳士さを忘れてはならないものだ。
 さて、ではここでボクの大学生活の「初めて」、とは何だったのだろう。そう振り返ってみる時、一つの目標を浮かべた。
 ――夢がある。
 そして今、その夢に向かって歩き出す岐路に立っている。それを実感したのは3月の上旬だった。初めて長野の地を踏み、希望に満ちた夢に向かって頑張ろうとした情熱、そして勉学に励んでいた紳士さ、それらをもう一度思い出す時が来たのだ。それがこの無期限休止宣言に至るまでの主たる理由となっている。
【2】I'm afraid that I won't be able to stay with you as I'm on duty.
 正直、この選択にはかなりの不安を伴った。皆さんはボクの選択に対して賛辞を述べてくれる。しかしやはり、心残るものが無かったのかというとそれは嘘になる。例え勉強をしていてもHPの存続は出来るわけで、縮小という手を考えなかったわけではない。これから始まるであろう孤独との戦い、それが一番の要因。それに続く様々な問題――SSのこと、サークルのこと、皆さんとのこと、他にもたくさんある。その根底には、やはり寂しいという気持ちがあったのだろうと自分で考えている。
 しかしそうではない。これで終わりではなく、一つの区切りでしかない。まだまだこの世界を離れるつもりは毛頭無いし、また皆さんとも至るところで繋がっている。それを実感したのは26日の企画「わんわんラジオ2」であったし、その後に有志数名の方々とお話をしてみた時だ。その時ボクは失意のどん底に立っていたわけだが、企画を前後にボクは見事復活を果たした。それは他ならぬ、皆さんの温かい言葉、そして応援のメッセージに他ならない。この気持ちに応えるべく、ボクは誠心誠意行動と――あるいは結果で示したいと思う。不安はあるが、それを武器にして。これからも日々邁進し、精進に励もう。
 今は潔く、全てを投げ打ってでも手にしたいものがある。それがボクにあった大きな変化だ。
【3】The edifice I have designed are coming to the completion.
 楽しいこと、それはいつでも、本当にしなければならないことには直結しない。断言してしまうが、まず直結しない。皆さんにも趣味があり、時間があり、楽しく過ごしているのだと思う。ボクにとっては読書がそうだし、このHP管理もそうだった。だが、そればかりをしていてはいつか後悔するのではないだろうか。いつか、きっと、どこかで岐路に立つ日がやってくるだろう。苦しまなければならない時があるのだろう。人生の中でそれは大小様々多岐に渡るのだろうが、それから目を逸らしてはいけない。
 今が楽しければいい、なんてコトに反意を翻すことも今更かもしれないが、それだけではない。ボクの好きだった漫画に『シャーマンキング』があるが、その中で主人公の麻倉葉は「何とかなる」という言葉を多々使っていた。これは厳密には間違いではないだろうか。「何とかなる」ではなく「何とかしよう」という明確な意思、そして行動、結果。それがあくまでもスタートラインだ。口だけでは何とでも言える。思うだけなら誰にでも出来る。それをわかった上で、全てを乗り越えてこそ一つの意味と成るのだ。先を見据えて、今の時間を過ごしていかなければならないだろう。
 そのために――楽しむのならこれ以上の幸せは無い。遊べる時は遊んで、励む時は励んで。それでこそ意味のある時間となる。最近はそう思うようにしている。
【4】You can do it if you try, because you are still so young!
 さて、以上を以って「kobaxの小部屋」は無期限の完全休止と相成る。これからボクがいつ戻ってこれるのか、それはまだ明確には示す事が出来ない。よしんば戻ってこれたとして、その時に笑顔でいられるのかもわからない。
 けれどまた会うその時は、またkobaxなんていうあふぉがいたっけなぁと迎えてくれると嬉しいなぁと思う。そうなれるよう、ボクも精一杯頑張ってこようと思う。皆さん本当に――ありがとうございました!
 では今日の24時を以って、「kobaxの小部屋」は休止いたします。
 皆さん、ごきげんよう



【0.】If we know each other, I'm sure you would be able to tell who I am.
 今日の天気は曇りだった。
 けれどほら――ボクの心はこんなにも晴れやかだ。